誤用をそのままにするという事は、世界的に注目を集めているアンコンシャス・バイアス(潜在的バイアス)研究の価値を、日本では無にするという事です。しかし失うのは、この研究自体の持つ知識的価値だけではありません。社会が得られるはずだった利益や、誤用を検証出来なかった国や組織としての信用を含みます。
さらに、一度誤用が広まると訂正は容易では無く、二次被害が発生するという問題もあります。誤用を広める側、広めてしまった側に、自己保身の観点からは誤りを積極的に認める理由はありません。そのような人々は既に情報を発信する側におり、その人々の誤用を指摘し是正させようとするのにはエネルギーが必要です。本来ほかの事に費やせたはずの活力がその訂正作業に注がれるという二次被害が発生します。このブログはその一例です。
内容を精査しなかった場合、拡散以降はそれに関わる人達の利益相反によって、内容が訂正される事は容易ではありません。
誤用の指摘に対する彼らの主な反論は、誤用よりもっと大切な事がある、だから特に対応しなくても良い、とその影響を過小評価するものです。より重要なものが含まれていれば一部の誤りは許容されるというのです。
該当記事:
一般的書を含む公開データで見る、アンコンシャス・バイアス < 潜在的バイアス (bias-research.blogspot.com)
日本でのアンコンシャス・バイアスという用語 (bias-research.blogspot.com)
世界での Implicit Bias(潜在的バイアス) という言葉 (bias-research.blogspot.com)
潜在的バイアスの研究は、何を解きたいのか?:「顕在的」と「潜在的」の関係 (bias-research.blogspot.com)
潜在的バイアスの研究は、何を解きたいのか?: 性別の異なる履歴書と、一夜にして有名 (bias-research.blogspot.com)
潜在的バイアスの研究は、何を解きたいのか?: 小さな差異が生み出す大きな違い (bias-research.blogspot.com)
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